なっ。さっしてくれよ
わたしには解らない。
あなたが言う辛い赤い実が、
苦い黄色い実にわたしには、思う。
あなたが大好きなジビーテの歌声が、
凍りつく真夜中の厳冬に聞こえる風音のようで、
わたしは好きではない。
そんな時にあなたは言う。
なっ。さっしてくれよ。
わたしは言う。
あなたがどんな風におもったり、感じたりするのか、
わたしはには良く理解るのになぜ、あなたはわたしのことを
理解しようとはしないで、ただ一方的にわたしの理解を
求めてだだ、さっしてくれよ、などと言うのですか。
すると、あなたは言う。
めんどくさいこと言わないで、まるくおさめましょうや。
あなたの丸い幸せの結論をわたしは右手でわし掴み、
そのゴツゴツ尖った角の部分で思いっきりあなたを殴りつけたい衝動を、
グッと抑えて思う。
なっ、さっしてくれよ。