水かきの力

ゆっくりと水上を泳いでいる白い3羽。

あの時の僕たちのように。

さっさっと彼女は道をすすんでいく。

どこに行けばよいのかなんて、とっくの昔から私知っているんだから、と。

 

でも、こっそり彼がつづいてくるのを目の端と、左の耳たぶで確かめつつ。

そっちに彼女が行きたいのならしょうが無いよな、頭を振りながら彼女を彼は追う。

僕も彼らの側から離れないように進む。

しばらくしたら皆、一緒にいることが出来ないって事。

あの頃、僕にも解っていたなら

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